菅平

 息子のラグビー合宿の様子を見るために、はじめて菅平に行った。 高速を降りてから 山にむかって上がって行くこと 30分 いきなりあたりが開けて なだらかな高原にでる。 レタス キャベツ ハクサイ などの高原野菜の畑がひろがっている。 そして、 所々に美しい緑の芝生におおわれた ラグビー場が点在している。その数 およそ 40。 どこのラグビー場もかならず練習、もしくは試合が行われ 一つとしてあいている様子はなかった。 それほどに 多くの 中 高 大学のラガーマンがこの地に来ているのである。 そして、われらのような 「ばか親」も又、ついでに やって来ているのである。

 この村の中心に たった一つの信号機のある交差点が 7月と8月だけ 時折渋滞するらしい。 そのあたりは みやげ物 食い物 スポーツ用品などの店が集まり ニギヤカな村の一面もある。 だが、この村はあきらかに 高原野菜を生産する農村なのである。 なのに、なぜラグビーのメッカとしても 共存共栄しているのか。 過疎と高齢化に 多くの村が直面して それをのりこえることが出来ずに衰退していく。 この菅平はまったくちがう方向に進んだ。 誰が、どのような想いを描いて、 このような村づくりを なしとげたのか。 おそらく、向こう7年は夏 この菅平を訪れることになるだろう。 この村の開拓と再生の歴史を 少しづつ、ラグビーをながめながら さぐっていきたいと思いました。

ついでの一言
どうせ1泊のことだから、期待もせずに、インターネットで選んだペンションに泊まりました。 予約金を払い込んだ後に送られてきたパンフレットは綺麗でした。 菅平の林の中をめぐりめぐって ふかい緑の中に その建物をみつけました。 
 瞬間、「やばい」 という言葉がはしりました。 写真とちがう。 玄関に向かう階段が汚い。 扉の色が剥がれ落ちあわれだ。 主人があらわれる。 身なり、ファッションに無頓着。 ついでに愛想もない。 でも、来てしまったのだから仕方がない。 
 俺 「汗まみれなので、夕食前に風呂に入りたいのですが・・」
 主人 「順番で入ることになっているので、食事のあとになります。」
 俺 「体、きたなくて、くさくて、」
 主人 「女風呂はあいていますから、奥さんはどうぞ、」 といって調理場の奥にいってしまった。
 なんとかシャワーで汗を流し夕食の席につく。 ビールとワインを注文して ゆったりくつろぐつもりでいた。 なのに、ワイン半分も飲んでいないのに メシはまだいいか と言ってくる。
そして食事が済んだ他のテーブルをどんどん片付ける。 そのテーブルの人達はビールもワインも飲んでいない。 妻と俺は、水を飲むように、ワインをゴックン・ゴックン飲まなければならない状況に追い込まれた。 そしてメシをもらった。 そのメシは半カユのようにやわらかく茶碗の縁にネットリとつめるように盛られて出てきた。
インターネット検索に騙された失敗例である。

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