牛肉がだめ、鶏肉がだめ そして 豚肉までだめがついたらと思うと ゾットする。 婆娑羅は豚の内臓肉を主たるメニューにしている。 それは店のよってたつところである。 いまのところ豚におよんでいないが、 牛、鶏まできたら道筋として次に 豚に白羽の矢がくるのは誰もが想像できることだ。 養豚業者の尽力をひたすら祈るばかりである。 
 肉 魚 野菜 すべての焼き物は炭火で というのが店の技である。 が、しかし、ここで告白しておかねばならないことがあります。 実は炭火であっても厳密には炭ではないのです。
 炭火焼に適する炭は 硬質の木からなる炭がよいとされ、 よく知られている備長炭がそれであります。 しかし、 国内産は生産量も少なく高価で、いまや高級な うなぎ屋などで使われているぐらいで、 街中のヤキトリヤなどでは まやかしものの備長炭を使っているのが殆んどであります。 ところが、 そのまやかしものですらなくなりつつあります。
 かって、 インドネシア産の備長炭がありました。 原料はマングローブであります。 貧しい村人にとって炭焼きは もっとも容易な現金収入であり、 それをあおったのは賢い日本の商社マンでありました。
 2年程前に揚子江の中流域で大洪水が発生し、 沢山の村や町をのみこんだのは記憶あると思います。 これも森林の木々を切り倒し、炭焼きによってもたらされた 土砂災害でありました。 よって、中国政府は森林保護に本気でとりくむことになり 炭焼きは制限 禁止されました。 婆娑羅は インドネシアや中国の まやかしものの備長炭を使ってきましたが いまや、それすらもない状況にあります。
 グローバルな問題は場末の飲み屋までも飲み込んでいるのです。
 次回にまた 炭のことを書き込みます。

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