戦況を知らせるニュースはロシア軍が攻勢を強めてウクライナの街や村を破壊しまくる映像ばかりが目立つ。 ウクライナ側に勝利のきざしがないということなのか。 少しは優勢に展開して大国ロシアの軍勢がへこまされているなんてことはないのか。 こんなに2ヶ月も3ヶ月も破壊されまくって、一体ウクライナという国はいかなる戦略と軍隊があるのだろうとシロウトの年寄りにはわからないことばかりだ。 一方、強国ロシアは圧倒的戦力によって弱小ウクライナをやっつけて間もなく制圧にこぎつけるゾ!と、いつもどこでも強がって威張っている。 でも、プーチンやら軍隊のエライ人の顔のこわばりは余裕と安心から全く逆の様相しか見えない。 大国の軍隊を動員して戦をするのだから2・3日の思案で事を決することなどするわけがない。 熟慮にジュクリョを重ね軍人のエリート集団が結集して秘密の大作戦会議を連日、連夜していたのだ。 だから間違いはない。 間違いなどという、我等、凡俗の精神などと精神の有様がちがう。 真っ直ぐに前進して敵をたおすの訓練と教育によって強くたくましいゆうしゅうな軍隊である。 「裏切者国家ウクライナ、貴国をネオナチの野蛮支配から解放しロシア民族の同朋として生まれ変ろうではないか」 この決意表明が進軍の合図だ。 始まった。 こんなことは直ぐに終るであろう。 ほんとうの戦争になんてなることはない。 デッカイ国の軍隊がウクライナという小さな国に本物のミサイルや戦車・大砲をでどしどし攻撃をしかけるなんて暴挙はありえない。 この一方的な軍事行動は3日で終了の心づもりだった。 脅すロシアの一方的、停戦協定的な脅迫に屈服するウクライナという図式。 幼稚で現実の地政の恐ろしさを知らない私の見誤りであった。 人の心、支配者の心、とくにはプーチンの心の中にある憎悪、ウクライナへの激しい憎悪と嫌悪のすざましさはこの戦争によって破壊しまくられた街の風景をながめなくとも。 こんな破壊、生きている“人”のやること! 史記に登場する悪人烈伝を見ても負けず劣らず荒ワザだ。 人に非ず。 化け物の所業。 すぐに始まりすぐに終るはずであった戦争は本格的な戦いに入り、停戦する気配が見えない。 停戦はなくなってしまったのか。 戦争という大仕事を始める時、さぞ勇々たる責務と高揚に胸高まり、偉大な勝利のガイセンばかりを夢見ていたのか知らないけれど、引き際おとしどころが見えて来ない。 8000キロはなれた日本で安心と安全に守られて何にをかを呟いたって、愚痴たって、心がむなしくさびしくなるばかりかも知れぬ。 だからこそ、戦場での有様をしっかりと見ておきたいのだ。 日々の報道にふるえインウツな気分になるけれど、現場はただひたすらにむごたらしい事だらけなのだ。 未来ある若者達の命が生活が惜しげもなく奪われていく。 その奪われて行く命のそばに嘆き悲しむ母親達の悲痛が連なっている。 悲しみの連鎖はプーチンにとどいてるのか。 とどいても彼はそんなものに耳かたむける心を持たない。 「若者よ、諸君は偉大なるロシア民族の楯となり礎となり国家のために身を捧げよう!」 と鼓舞していることだろう。 このくらいにして少しだけバサラを語ろう。 これがささやかでありますが、本当の日常であります。 四月から新しい仲間がふえた。 南国、高知からやって来た大学新入生のT君。 身の丈高くいつもニコニコ、礼儀正しく、さて本性をあらわにするのは1ヶ月たったころか。 その本性が楽しみであるぞ! 次の新入生はN君。 東京のヤワな少年と思いきや、彼はラガーマンだった。 肉体と根性が楽しみ、そしてケンカも。 宮城出身の木村君、本物の料理人であります。 格式ある料理店、名料理人のもとでしっかりと腕をきたえ上げた男であります。 口八丁ではないが、なすべき料理に大丈夫の信頼得ることが出来ました。 長い長いつき合いになります。 能ある鷹は爪かくす、のたとえ通りか、乞うご期待、であります。 遠い8000Kのかなた。 核兵器を脅しの道具に使っているだけでも恐ろしいというのに、立派な外交大臣が臆面もなく脅迫の手口に使うというのがこの戦争の恐ろしさだ。 コロナが終ったというわけではないのに、本物の戦争が続いてしまっている。 それとともにバサラとしての日常も交錯している。 嫌な奴だって、嫌な戦争だって知らぬ、存ぜぬというわけにはいかぬということ。 2022.5.1 大澤 伸雄 |